ミレーの絵画で強烈な印象を持つ 「落穂拾い」



冗談抜きで、私が強烈に感じている恐怖を語ります

ミレー作「落穂拾い」を思い描く度に、とてつもない恐怖にさい悩まされます。

 

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File:Jean-François Millet (II) 002.jpg – Wikimedia Commons

 

その作風と内容は、端的に申しますと「バルビゾン一派」と呼ばれるフランスの地方(バルビゾン)に創作のエネルギーを求めて絵画を描き上げた一枚です。

地方の貧しい生活の様子を捉え、これまで無かった「人間の在り方」を描いた作品ですが、つまり「ミレー」も貧乏で、これしか書けなかった、これしか目に写らなかった・・・いや、それは言葉が卑劣ですが、つまり強烈なインパクトを残す作品として世に現れます。

 

詳しい内容は、ネットにあふれていますので、興味があればご参考ください。

(また、手抜きをします)

 

なぜ、農夫が落穂を拾うのか

 

それは、穂が落ちているからです。

だから集めているのです。

ただ、私には恐怖に写ります。

 

今、目に写る「利益」を集めているのです。

それが、落ちている「穂」なのです。

 

人間は、自分が関与する利益を感じ取る事ができます

 

その「穂」を手に取り、確実に「利益」を感じ取るはずです。

私には、これが恐怖の何物でもないのです。

 

とにかく、自分の利益は「手」に写るのです。

 

「宝くじ」が当たる事に喜びを感じて「売り場」に並ぶ方。

自分の「赤ちゃん」を叩く事に恐怖しながら、つい叩いてしまう母親。

一攫千金を狙って「FX」や「株」にのめり込む方。

会社で「いじめ」による「ノイローゼ」を起こして、その苦しみを感じる方。

優越感の為に「高級車」を購入して自慢する方。

 

とにかく、それが「善」でも「悪」でも、人間は「思い描く」という作業を意識的に行います。

そして、実は「想い」というものは、私達の「手」の中に描いているのです。

 

握りしめる行為は、その現れです。

たとえ「手」を感じる事がなくても、「手」に入れようとして「想い描く」のです。

 

想い描いた穂が、落穂です。


このような事を書いた人はいないでしょうが、私達が目にする現実。

ここに「落穂」の「理想」として現れるのは、自分とは別の次元にある現実です。

だから、確かにこれを得る事で「利益」にはなるのです。


ここが最も大切なところですが、実は多くの「利益」として感じる、手に入れようとしている事は、すでに誰かによって落とされた「利益」である事が多いのです。

 

ただ、「誰か」によって落とされた「利益」とは感じないものです。

その理由は「自分が描いた想い」と錯覚しているからです。

本当の「利益」は「自分の手」によって、そこの「目」に写る「穂」を拾う事ではないのです。

 

落穂はすでに落とされた「利益」。ただ、自分の「利益」ではない

 

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File:Jean-François Millet (II) 002.jpg – Wikimedia Commons

 

私達の本当の「利益」は、この絵画の後ろにある「積み重なった穂」です。

 

例えば、誰かの「マネ」や「ノウハウ」を集める事は、知識も増えて尊い事のように感じる事がありますが、まったく自分の「利益」になる事がありません。

いわゆる「ノウワウコレクター」は、この他者の落とした「落穂」を集めているだけなのです。

そして、集めている自分自身は「貧しい農夫」なのです。

 

それでも、「貧しい農夫」は「落穂」を集め続けます。

それしか「目」に写りませんし、それしか知らないからです。

 

誰かが「何か助けはいりませんか」と言えば、大抵は拒否します。

人の話を聞き入れる事も難しいのです。

 

私が「ミレー」の絵画で、強烈な印象を持つ「落穂拾い」とは、この事なのです。

この人間としての「サイクル」にある限り、本当の「利益」に出会える可能性がないのです。

 

私は、個々人の「本当の利益」を説明する事はできませんが、少なくとも、私が経験して見出した思想が、この「ミレー」の「落穂拾い」のお話です。

 

落ちている「穂」には「利益」をすぐに感じますが、大切なのは「手」に「映す利益」です。

この「手」に「映す利益」は、自分しか見えない本当の利益です。

 

安易に「手」に「写る利益」は「落穂拾い」を行います。

だから「手」に「映す利益」に意識を変えてゆきます。

「映す利益」から本当の意味での「自身」の「写る利益」に変換してゆきます。

 

今回は以上にしたいと思います。

最後までお付き合いいただき、有難うございました。

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