こんにちは。本日も私のブログをご覧いただき有難うございます。
今回は「芸事カテゴリー」にて投稿したいと思います。
上野で開催中の「クラーナハ展」を見てきました。
だからどうしたんだ!
そんな題名ですが、「魂の情念」を浄化させてくれる素晴らしい作品群でした。
いわゆる「ルーカス・クラナッハ」ですが、約1400年後期から1500年前期の画家です。
ドイツの画家であり、ドイツの「ルネサンス期」の画家です。
私が見てきた感想ですが、本当に行って良かった。(*^_^*)
おおよそ500年前の絵画を目の前に、当時のドイツ地方の「息吹き」を感じました。
その国に吹き荒れる、つまり「神聖ローマ帝国」の「息吹き」を強く感じました。
絵画の前に立つと、やはり「迫力」は失われておりません。
時代を超えて、当時の世界を感じさせてくれます。
「クラーナハ」が「神」を描くなら、そこに「神」は生まれます。
そこに「日常」を描くなら、そこに「日常」が生まれます。
それも、当時の尊い「神聖ローマ帝国」の時代を感じられるのです。
さて、写真を見ると「エロ」を感じてしまいますが、別に「エロ」ではありません。
photo credit: jean louis mazieres IMG_5761 Lucas Cranach L'Ancien. 1472-1553. Wittenberg. Vienne. Weimar. Venus. 1532. Francfort Städelmuseum. via photopin (license)
写真は「ヴィーナス」です。
解かりやすいのは、「痩せた体」です。
それは「ふくよかな裸体」ではありません。
こうした描き方は諸説あるでしょうが、私は本当に当時の「ドイツ地方」にいたであろう、普通の女性の美しさを感じます。
本当、こんな感じの女性が普通に沢山いらしたんだと。
いわゆる「ペチャパイ」です。
太った肉体に包まれるよりも、生命の匂い立つ、こうした女神がいらしたんだろうと思います。
例えば、今から約100年前は「ペチャパイブーム」です。
それが戦後、「居乳ブーム」になりますが。
photo credit: jean louis mazieres IMG_5761A Lucas Cranach L'Ancien. 1472-1553. Wittenberg. Vienne. Weimar. Venus. 1532. Francfort Städelmuseum. via photopin (license)
男性でも、女性でも、みんな精神の中には「別の性」が組み込まれています。
これが「オカマ」や「オナベ」という形で表面化する事もありますが、その姿が極端に出なくても、人間は「別の性」を精神の中に宿しています。
結果として、私達は最終的に肉体として「男性」と「女性」を現わしている程度です。
そんな私達が「ヴィーナス」の絵画を見る時、「女性の性」と「男性の性」を持って見ているはずです。
その時、素直に「見事な作品」と感じるのです。
にじみ出る「美」を理解できるはずです。
(これは勝手な解釈です。)
「宝石の類」も見事に描いていますし、一切の不要な箇所は見当たりません。
この絵画は「ヴィーナス」ですから、机に飾って祈祷なども行えます。
そのくらい「力」を神秘的に含んでいる作品です。
photo credit: jean louis mazieres IMG_7534 Lucas Cranach L'Ancien. 1472-1553. Wittenberg. Vienne. Weimar. Nymphe à la fontaine. Nymph in the fountain. Après 1537. Bremen Kunsthalle. via photopin (license)
この絵画は「妊婦の寝ている絵」です。
昼寝だっただろうか。
「赤」がとても印象的だったのですが、「草」や「川」や「鳥」、そして「妊婦」が見事に生命の息吹を発しており、思わずシンクロしたくなります。
絵画を見る人は、その溢れるエネルギーの虜になってしまいます。
photo credit: jean louis mazieres IMG_3000B Lucas Cranach l'Ancien. 1472 1553. Vienne Wittemberg et Weimar. Judith et Holofernes Kunsthistorisches Museum Vienne via photopin (license)
この絵画は「ホロフェルネスの首を持つユディト」です。
今回、これを目当てに足を運んだ人も多かったと思います。
しかし、個人的には「表現があまりにもストレート」。
たしかに「綺麗」な絵画ではありますが。
そして、やはり「帽子」が好きになれない。
やはり聖地ドイツで書かれた作品だと思い込んでしまう。
ちなみに、下の絵画は「カラヴァッジオ」の『ホロフェルネスの首を斬るユディト』です。
「エロ」を例えるなら、完璧に「カラヴァッジオ」の勝利を感じます。
この「ユディト」から、完璧なまでの「エロ」が溢れています。
(説明したら限がないくらい変態的な投稿になってしまう。)
いやいや、「エロ」の問題ではなかった (^_^;)
photo credit: jasonwryan Judith on a Monday morning via photopin (license)
ここまで何を書いているんだ!
思わず声を上げたくなるほど、とても退屈な文章でした。
最後に個人的ですが、お勧めなのが「ルター」の絵画です。
photo credit: Emme Debi Diptych with the Portraits of Luther and his Wife, Cranach, Lucas the Elder, Oil on Wood, 38 x 24 cm, Museo Poldi Pezzoli, Milan, Italy. via photopin (license)
会場では、最後の出口付近に2つの絵画が展示されていました。
上の写真は、クラーナハ展に飾られていた物ではありませんが、同じような絵画が飾られています。
多くの観覧者さんが、最後の「ルター」を簡単に過ぎ去って見ていました。
これはもったいない。
「クラーナハ」と言ったら「ルター」ですよ。
親友どうしのお付き合いで、「ルター」の肖像画を多く書いています。
私も、「ルター」については情熱を込めて、投稿しております。
「ルター」を思い返す (形式なんか無意味だ)①
「ルター」を思い返す (ルター対ヨーロッパ最大権力者)②
「ルター」を思い返す (奇跡の破天荒なる聖職者)③
本当、「ルター」を目の前に感動しました。
「クラーナハ」が描く「ルター」を前にすると、心から「ルター」を思い浮かべてしまいます。
「ルター」が目の前にいるのです。
本当に、時代を凝縮したような世界でした。
時代をパッケージ化して、現代に残しているのが「クラーナハ」です。
当時の「ドイツ地方」の「息吹」が色濃く、猛烈に感動を与えてくれました。
上野では、来年の1月15日までやっているので、ぜひ足を運ばれると良いと思います。
今回は以上にしたいと思います。
最後までお付き合いいただき、有難うございました。
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